ローソク足を読めると、価格がどこから始まり、どこまで動き、どこで終わったかを一本で整理できます。ただし、形が分かっても次の利益は決まりません。まず四つの価格を正しく読み、その後に売買数量と費用を足す。この順番で、チャートの見た目を円の損益につなげましょう。

ローソク足は、値動きを四つの数字にまとめる

価格の時間ごとの変化を表すグラフがです。その表し方の一つ、は、決めた期間の最初、最高、最低、最後の価格をまとめます。例えば1時間足なら一本が1時間、日足なら一本が1日分です。一本がいつからいつまでかで、同じ価格の動きでも形が変わります。

最初の価格は始値(はじめね)、期間中の最も高い価格は高値(たかね)、最も低い価格は安値(やすね)、最後の価格は終値(おわりね)です。この四つを四本値と呼びます。英語の表示では順にO、H、L、Cを使う画面もあります。まずこの四文字と日本語を結び付ければ十分です。

たとえるなら、一日の気温を「朝、最高、最低、夜」の四つで記録するカードです。その日の暑さの幅は分かっても、何時に雨が降ったかまでは分かりません。ローソク足も、価格の大事な点を残す一方、途中の細かな道順を省いています。一本に情報がまとめられる便利さと、見えなくなる情報の両方があります。

FXブロードネットの公式講座でも、一定期間の四本値を使って足を描くと説明しています。長方形の部分を実体、そこから上下に伸びる線をひげと呼びます。実体の両端は始値と終値、上ひげの先は高値、下ひげの先は安値です。公式のローソク足解説

色を見る前に、始値と終値を比べる

独自の架空例で、午前9時から10時のドル円を考えます。始値150.00円、高値150.60円、安値149.80円、終値150.40円なら、最後は最初より0.40円上です。こうした足を陽線(ようせん)と呼びます。反対に終値が始値を下回る足は陰線(いんせん)です。

始値150円、高値150.60円、安値149.80円、終値150.40円の架空陽線と、始値150.40円、終値150円の架空陰線を並べた図

図1:二本は別々の架空の1時間足です。黄色を陽線、紫を陰線として作図。価格の単位は1ドル当たりの円で、実際の相場を写したものではありません。

色はツールや設定によって違います。「赤だから下がった」「白だから安全」と覚えると、別の画面で取り違えます。最初の位置と最後の位置を見て、上なら陽線、下なら陰線、と読むと迷いにくくなります。実体が長いか短いかを比べるときも、同じ通貨ペア、同じ時間幅でそろえます。

この陽線の実体は0.40円、上ひげは0.20円、下ひげは0.20円です。期間全体の高値と安値の差は0.80円。実体だけを見れば0.40円ですが、途中にはそれより大きな上下がありました。「上がって終わった」と「途中で一度も下がらなかった」は同じ意味ではありません。

同じ形でも、高値と安値の順番は分からない

始値150.00円から、先に150.60円へ上がり、その後149.80円まで下がって150.40円で終わる道をAとします。先に149.80円へ下がり、その後150.60円へ上がって150.40円で終わる道をBとします。四本値はどちらも同じなので、できあがるローソク足も同じです。

同じ四本値を持つ二つの架空経路を並べ、片方は高値が先、片方は安値が先でも同じローソク足になることを示す図

図2:9時から10時までの二つの架空経路。Aは高値が先、Bは安値が先です。どちらも図1左の四本値になります。一本の足だけで途中の順番は確定できません。

ここは利益の検証で大切です。もし利益を確定する価格と、損失を止める価格の両方が一本の足の中にあれば、その足だけでは先にどちらへ到着したか決められません。都合よく利益のほうが先だったとして計算すると、実際より良い成績に見えてしまいます。より短い時間の記録などが必要です。

陽線でも、自分が利益になるとは限らない

自己資金10万円、取引数量1,000ドルという架空例を考えます。図1の9時に150.00円で買い、10時に150.40円で売れたなら、0.40円×1,000ドル=400円の利益です。一方、途中の高い場所150.50円で買い、150.40円で終えれば、0.10円×1,000ドル=100円の損失です。

同じ陽線の中でも、いつ買ったかによって結果が反対になります。売買一組の費用を仮に20円として価格差と別に引くなら、最初の例は380円の利益、後の例は120円の損失です。この20円は説明用の仮定で、特定口座の条件ではありません。税金、別途手数料、金利差の調整額は含めません。

実際には買値と売値の差であるや、注文の成立価格のずれも関係します。終値が150.40円と表示されても、自分の売買がその価格で必ず成立するわけではありません。実際の買値と売値で計算する場合は、その中に含まれるスプレッドを重ねて差し引かないようにします。

1,000ドルを150円付近で売買する取引金額は約15万円です。自己資金10万円より大きな金額を動かす設定になっています。足の色や長さだけで数量を決めず、0.10円の逆方向で何円失うかを先に計算します。大きな陽線を見つけることと、自分の利益を確保することは別です。

実際のケース:MT4の公式説明で四本値を確かめる

OANDA証券のAndroid版MT4操作マニュアルでは、OHLCの表示を設定し、足の四本値を確認できると説明しています。また、同マニュアルは基本のローソク足が売値で作られ、買値の線は別に表示できると案内しています。一本の足と注文に使う価格を分けて見る、実在する画面の説明です。公式マニュアルの20〜21ページ

この資料は2024年4月版です。ここで確かめたのは同版に書かれた表示の仕組みで、最新アプリを実機で操作した結果ではありません。また、道具の説明は利用者の利益を証明しません。読者の画面でも同じ場所にボタンがあるかは、使っている版や端末の案内で確認してください。

練習では一本を選び、四本値を数字でメモしてから、図のどこに当たるかを指で追います。その後で時間幅を変え、一本の中にあった細かな足を見てみます。まだ完成していない右端の足は、価格が動く間に形も変わります。確定した足と途中の足を分けて記録すると、後から比較しやすくなります。

図の比較では、縦軸の目盛りも確認してください。画面を拡大して0.10円の幅を大きく見せれば、足は長く見えます。反対に広い価格の範囲を一画面へ入れれば、同じ足が小さく見えます。長さの印象だけを比べず、高値と安値の差を数字で読むと、表示の拡大率に左右されにくくなります。

練習の記録には、足の名前だけでなく「一本が何分か」「何円の幅か」も残します。時間と単位があることで、後日見返した自分にも、何を比べていたのか伝わります。

まとめ:四本値は事実、次の方向はまだ予想

ローソク足は、一定期間の始値、高値、安値、終値をまとめた図です。陽線と陰線はその期間の最初と最後の関係を表し、自分の利益や次の方向までは決めません。途中の順番、買った位置、数量、費用まで補うと、足の形を落ち着いて読めます。

次は、一本を数字と言葉で説明してみる

好きな通貨ペアの確定した足を一本選び、四本値、時間幅、実体とひげの長さを書いてみましょう。で表示価格と注文価格も見比べ、比較ページでは四本値の確認方法、時間足、スプレッド表示を確かめてください。